もうすぐ夏本番!
暑い中走るのは苦手という方は多いのではないでしょうか。
何の対策もせずに夏場にランニングを行うと、熱中症のリスクが高くなります。
逆に言うと、しっかりと対策をすれば真夏でも効率の良いトレーニングができるかもしれませんよ。
この記事では夏場のランニング時の注意点をまとめたのでぜひ参考にしてみてください!
夏のランニングでの水分補給
根性で水を飲まないなんて言っている方はもういませんよね?
また、真水やお茶ではなく、スポーツドリンクを選ぶようにしましょう。
走る前に水分をとっておく
練習前に水分補給しておくことで、ランニング中の脱水症状を抑えることができます。
走りに行く30分~1時間前にコップ1~2杯、250~500ml程度のスポーツドリンクを飲んでおくと良いでしょう。
走っている間の給水量
目安としては、15分に1回程度、1回に100~250ml程度を補給しましょう。
特に初心者は真夏であれば、30分のジョギングでもスポーツドリンクを持ち歩いた方がいいでしょう。
水中毒(低ナトリウム血症)
長時間の運動を行ったり、スポーツドリンクではなく真水で大量の給水を行うと、水中毒(低ナトリウム血症)になる恐れがあります。
これは水分を取りすぎたり塩分が不足することで、血中のナトリウム濃度が低下して起きる症状です。
主にめまいや頭痛などを引き起こします。
最低限、給水はスポーツドリンクを飲み、必要に応じて塩分のタブレットなども補給するようにしてください。
夏のランニングでの塩分補給
よく売られている「塩飴」や「塩タブレット」などの使い方について解説します。
夏場の運動時に必要な塩分量
まず、運動時に塩分をどれだけ補給する必要があるのでしょうか。
汗に含まれる塩分濃度は0.2~0.4%程度だそうです。
多く見積もって0.4%とすると、500mlの汗をかいた場合には食塩相当量で2gを失うことになります。
スポーツドリンクを飲むだけでは塩分は不足する
多くのスポーツドリンクでは、100ml当たりの食塩相当量は0.1g程度です。
つまり、スポーツドリンク500mlには0.5gの塩分が含まれていることになります。
よって、500mlの汗を500mlのスポーツドリンクで補給しても、1.5g程度の塩分が不足する計算になります。
実際は通常の食事で摂取している塩分があるため、必ずしも追加で塩分補給しなければいけないわけではありません。
しかし、長時間の運動で大量の汗をかいている場合には一時的に血中塩分濃度が下がることが十分考えられます。
低ナトリウム血症を避けるため、塩飴や塩タブレットなどを活用しましょう。
その際には、食塩相当量やナトリウム含有量を確認して、適切な量を摂取するよう心がけてください。
当然、塩分の取り過ぎも身体に悪影響を与えます。
高血圧で日頃から減塩している方などは、運動を行う前に医師に相談してくださいね)
その他のミネラル補給
塩分(ナトリウム)以外にも汗に含まれている成分はたくさんあります。
代表的なものだと
・カリウム
・カルシウム
・マグネシウム
などが汗と一緒に体外に排出されます。
これらの成分についても、長時間の運動で多量の汗をかいた場合には多く摂取するように意識すると良いでしょう。
身体の冷却について
速乾性のウエアを選ぶ
風通しの良い、ポリエステル生地のシャツを選びましょう。
「たくさん汗をかいて体重を減らそう」などと考えて厚着する方がいますが、危険なので絶対にやめてください。
ボクサーの減量シーンに影響を受けているのかもしれませんが、素人が日常的に行うと確実に健康を損ねますよ。
日焼け防止や足を出したくないなどの理由でロングタイツを履いている方もいますが、夏場は日焼け止めを活用したり時間帯を工夫して、通気性の良いハーフパンツにしたいですね。
休憩時には身体を冷却する
どんなに対策をしていても、暑い中運動をすれば身体は熱くなります。
長時間の運動を行う場合は適宜休憩を挟みましょう。
そして、休憩時間にどれだけ体温を下げられるかで、その後のパフォーマンスが変わってきます。
具体的には太い血管が体の表面付近にある以下の部位を冷やしましょう。
・首
・わきの下
・足の付け根
この3点が重要です。
休憩時間だけでなく、自分や仲間が熱中症になった場合にはこの部位を冷やすことが応急処置となります。
夏のランニングの練習方法
暑さ対策をするだけでなく、練習方法も夏に合わせたものにしていきましょう。
少しずつ暑さに身体を慣らす
普段冷房の効いた部屋にしかいないのにいきなり炎天下を走ると身体に負荷がかかりやすいです。
5~6月頃から少しずつ暑さの中の運動に慣れておいた上で、夏本番を迎えるようにしましょう。
涼しい時間と場所を選ぶ
夏のランニングは早朝や夕方以降の涼しい時間帯に行いましょう。
近くにジムがある方はトレッドミルを利用するのも良いでしょう。
また、夏場に限っては雨の日を選んで走ってみるのも手です。
雨の中走るのは特に初心者の方は抵抗があると思いますが、一度やってみると夏場はとても走りやすいことに気付いて貰えると思います。
ちなみに、暑さに慣れるためと称して、わざわざ昼間に直射日光の元を走るのは愚の骨頂です。
身体への負担が大きくなる割に、練習効率も落ちるので良いことないですよ。
練習メニューを工夫する
走り込みたいからと言って、レースペースの30km走などは失敗練習になる可能性が高いためおすすめしません。
夏場はインターバルやレペティションのトレーニングを中心に行い、スピード能力向上を目指してみませんか?
どうしても長い距離を走りたいという方は割り切って給水を背負ってしまい、ペースを気にせずLSDやトレイルランに取り組んではいかがでしょうか。
涼しい木陰を走ることもできますし、標高が上がれば多少は涼しさを感じると思います。
まとめ
夏にランニングを行う際に注意すべきことをまとめました。
夏場は熱中症のリスクを抑えながら、効果的なトレーニングができるように工夫が必要です。
ぜひこの記事を活用して夏場のランニングを楽しんでください!